小牧市の小中学校3校で教員研修を実施しました
- ミライプラス
- 4月8日
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いよいよ探究的な学びが始まった愛知県小牧市。小学校1校、中学校2校で教員研修をさせていただきました。
今年度から小牧市が始める"こまき「夢☆チャレンジ」科"は、授業時数特例制度を活用して、小学校で35時間、中学校で20時間を探究的な学びに振り分けます。それぞれの学校はこの時間でMy探究に取り組むことになりますが、どのように探究学習を進めれば良いのか? 新しい取り組みのために現場の先生方は不安も感じています。
今回は、北里中学校、岩崎中学校、一色小学校にて教員研修を行いました。
今回の研修では、知識を身に付けることよりも、すでに先生方がふだんの児童・生徒との関わりの中で感じていること、無意識に取り組んでいることや、大切だと思っていることを、みんなで対話することによって言語化しました。
子どもたちが探究的な学びの状態にある時は、まさに「主体的・対話的で深い学び」が実現されているのです。では、子どもたちが「主体的」なのは?「対話的」なのは?「深い学び」に繋がるのはどんな状態でしょうか?
文科省ではそれぞれを文章で説明していますが、ふだん接している児童や生徒の様子から具体的なシーンをイメージしてもらいました。
・時間を忘れて夢中で没頭して取り組んでいるとき(主)
・やらされる、やるべき、ではなくて自分から楽しんでいるとき(主)
・同じ方向に向かって共感をして取り組んでいるとき(対)
・相手の話をしっかり聞いているとき(対)
・得た知識を活用できているとき(深)
・新しいものを見つけたとき(深)
他にもたくさんのシーンが見つかりました。
今の学習指導要領では、このようなシーンをたくさん作って行くことが求められています。各学校の先生たちが共に対話してイメージを共有することが出来たので、総合に限らず、授業や行事、部活などの中で言語化された状態がたくさん現れるような手立てに繋がるのではないかと思います。
後半は探究学習の流れについてみなさんと考えました。
文科省が示している探究の課程は、【課題の設定】→【情報の収集】→【整理・分析】→【まとめ・表現】です。たしかに、探究的な学びにおいては、人はこのような過程で学びを深めていくことになります。
ですが、この過程を通れば人が探究的な学びが出来るということではありません。
大切なのは、学習者の意識です。
学習者が「面白い!」「なんでだろう?」という好奇心を持っていなければ、探究的な学びには繋がりません。大切なのは子どもたちが「なんで?」という好奇心を向けられる場面をどれだけ作ることが出来るのか? ではないでしょうか。
先生方が最も不安に感じているのは、児童・生徒が一人一人テーマを見つけられるのだろうか?という点です。
これは、まさに児童・生徒の一人一人がワクワクするものを見つけられるかどうか?にかかっています。研修の最後には、「子どもたちが好奇心を持って取り組むには、どんな工夫が必要なのか?」を皆さんで考えてもらいました。
子どもたちにやる気を起こさせることこそ、先生たちの力の見せどころです。先生たちにも楽しんで探究に取り組んでもらいたいと思っています。
今回お邪魔した3校では、どの学校でも先生方が楽しそうに対話をしながら取り組んでいる姿が印象的でした。教員が楽しみながら進めることが最大の成功のカギだと思います!
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